
外国人スタッフの接遇力が店舗価値を左右する
近年、外国人スタッフを雇用する店舗が増えるなか、「接客マナー」だけでなく、“接遇”の力がより重視されるようになっています。今回は、あるネパール人スタッフとの出会いを通じて、「接遇とは何か」を見つめ直し、店舗における外国人向け接遇研修の重要性について考察します。
1. まずは現場から学ぶ:うどん店で見た本物の接遇
ある日の午後。役所周りで疲れ切ってランチタイムを逃し、近くのうどんチェーンウエストに入りました。
注文時に応対してくれたのは、ネパール出身の女性スタッフ。
マスク越しに目が笑っていて、笑顔が伝わるような、温かい接客に驚かされました。
たとえば…
- 減りかけたお水にすぐ気づき、席まで持ってくる
- うどん提供時は、両手で器を差し出し「お待たせしました」と笑顔
- 食後の会計では、会計プレートに手を添えて丁寧に「ありがとうございました」
思わず「接客のスキル高ね!」と声をかけると、「いえ、まだまだです。ありがとうございます」と謙虚に返答。この姿勢にもまた、感動しました。
2. 次に確認したい:サービス接遇検定の基本ラインとの一致
この女性の行動は、「サービス接遇検定」の基準と完全に一致していました。具体的には以下の3点です。
接遇スキルの基本3要素
- 察して動く:お客様の状態に応じて先回りして対応
- 非言語と声掛けの調和:表情・動作・言葉すべてが一貫
- 礼儀と配慮ある立ち振る舞い:細部にまで気配りがある
つまり、彼女の接遇力は“マニュアルの型”ではなく、“本質的な思いやりの行動”だったのです。
3. たとえば…接遇はマニュアルだけでは育たない
ここで重要なのは、接遇とは「マニュアル通りに動くこと」ではないという点です。日本文化における「おもてなし」は、“相手の気持ちをくみ取る力”に根ざしています。
自然な接遇を身につけるプロセス
- 文化的背景を理解する
- 接遇の基本ラインを学ぶ
- 実際の現場で実践を積む
- 改善を繰り返す姿勢を持つ
この繰り返しが、真の接遇スキルを育てるのです。
4. 今こそ必要:外国人スタッフ向け接遇研修の導入
語学スキルや基本マニュアルだけでは、日本的な接遇まではカバーしきれません。そこで求められるのが、外国人向けの実践型接遇研修です。
接遇研修で身につけるべき3つの力
- 非言語を含む印象力の強化
- 日本文化における“礼”の理解
- 改善意識と学ぶ姿勢の育成
これらを学ぶことで、外国人スタッフが「戦力」から「信頼の要」へと変わります。
まとめ:外国人スタッフの接遇が店舗の未来をつくる
文化も言語も異なるなか、心のこもった接遇を体現するスタッフは、店舗全体の信頼を高める大きな存在です。
「接遇」は、技術であり、心であり、そして成長の証。
外国人スタッフの力を最大限に引き出すためにも、店舗に合わせた接遇研修の導入を、ぜひご検討ください。
P.S.
弊社は、長年商業施設のイベントで学生アルバイトを雇用してきました。
日本人のみならず、フランス人、アメリカ人、中国人の留学生などなど。
最初に行うのは接遇研修でした。
大学1年生の時から、卒業まで育てた中国人のアルバイト蘭ちゃん。
笑顔が素敵で、知的な女性でした。卒業後は中国に戻って起業しています。
得た経験が役に立ってるといいな。
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