
子どもや孫にどう想いを託す?
【最終回】想いのリレー|お金と心をつなぐ“未来の地図”
はじめに
人生の終わりを意識することは、怖いことではありません。
むしろ、それは“生きてきた証を見つめる時間”です。
このシリーズを通じて伝えたかったのは、
「お金を遺す」ことよりも、「想いを託す」ことの大切さ。
FPとして多くの家庭に関わってきた中で、
“数字”よりも“言葉”が人を支えてきた瞬間を、私は何度も見てきました。
贈与も、介護も、終活も、相続も。
すべては「誰かを想う気持ち」から始まります。
1. 贈与で気づいたこと|支援は“想いのスタート地点”
教育資金や住宅支援など、非課税制度を上手に使えば、
家族の未来を応援しながら税金の負担を減らせます。
ただ、お金を渡すことが目的になると、心がすれ違うこともあります。
大切なのは、“なぜ贈るのか”を言葉で添えること。
「あなたの未来を信じている」
その一言が、お金以上の安心を残します。
2. 介護で感じたこと|支え合いは“ありがとうの連鎖”
介護は、どの家庭にもいつか訪れるテーマ。
お金の備えと同じくらい大切なのが、感情の共有です。
「ありがとう」「助かったよ」「無理しないでね」。
その短い言葉が、介護を“義務”から“絆”へ変えていきます。
誰かを支えることは、誰かに支えられることでもあります。
介護の現場は、家族の優しさが交差する場所なのです。
3. 終活で考えたこと|終わりの準備は“生き方の整理”
終活という言葉は、まだ重く感じる人もいるでしょう。
けれど本来は、「これからどう生きるか」を見つめ直す時間です。
エンディングノートに書くのは、過去の記録ではなく、
これからをどう生きたいかという“未来の姿”。
お墓をどうするか、誰に何を伝えたいかを考えることで、
今目の前の「大切な人」への感謝があふれてきます。
4. 相続で学んだこと|話す・残す・伝える
相続の本質は、遺産の分け方ではなく“家族の関係性”です。
争族を防ぐ一番の方法は、「お金の前に、想いを話すこと」。
遺言書で守り、エンディングノートで伝える。
この“二刀流”が、家族の未来を守ります。
お金の整理と心の整理。
その両方ができたとき、相続は“争い”ではなく“感謝”に変わります。
5. これからの私たちへ|“想いのリレー”を続けていく

想いは、言葉にしなければ届きません。
でも、言葉にできた瞬間、未来へと息づきます。
このシリーズを書きながら、私自身も、
母の介護や叔母との別れを通して、
“残すこと”と“生きること”の意味を何度も考えました。
想いを託すとは、過去に区切りをつけることではなく、
未来を信じる勇気を持つこと。
それぞれの家庭に、それぞれの“未来地図”があります。
完璧でなくていい。今日の小さな一言が、家族の安心につながります。
まとめ|未来を整えるのは、あなたの一歩から
お金を整えることは家族を守ること。
想いを整えることは自分を生きること。
どちらも、未来をやさしく照らします。
贈与・介護・終活・相続——
すべての準備は、“生き方”の延長線上にあります。
有限会社オールバーグでは、FPの視点から**「お金と想いを整える」**ためのサポートを行っています。
- ライフプランと贈与・相続のトータル設計
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