
伝わるコミュニケーション実践講座
第2回「なんで伝わらないの!?」指示が空回りする3大原因と改善のコツ
はじめに
「ちゃんと指示したのに伝わっていない…」
「部下が“わかりました”と言ったのに、全然違う行動をしていた…」
これは多くの職場で起きている“あるある”です。
厚生労働省の労働安全調査でも、ヒューマンエラーの原因の多くが**“伝達ミス”**にあると報告されています。つまり「伝えたつもり」が職場のトラブルや事故に直結しているのです。
では、なぜ指示は伝わらないのでしょうか?
指示が伝わらない3大原因
① 情報不足
- 「これお願い」だけでは、何をどこまでやればいいのかわからない。
- What・When・How が抜けていることが多い。
② 理解レベルの不一致
- 上司の前提と部下の理解がズレている。
- 経験や知識の差を考えずに話すと、相手は“わかったつもり”になる。
③ フォローアップ不足
- 「伝えた」で終わり、確認をしない。
- 部下は「とりあえずやってみよう」と進め、結果的に方向違いになる。
事例で考える:伝わらない指示
ケースA(情報不足)
上司:「この資料まとめといて」
部下:「(え、形式は?期限は?誰向け?)」
→ 結果、完成した資料が全然違う方向性に。
ケースB(理解レベルの不一致)
上司:「例の企画、ざっくりでいいから資料化して」
部下:「ざっくり=2ページ」
上司:「ざっくり=10ページくらいのつもりだった…」
ケースC(フォローアップ不足)
上司:「来週までに準備お願いね」
→ 期限前日になって、上司「まだできてないの!?」部下「途中で相談しようと思ってたけど…」
あなたはどのタイプ?(ケース問題)
次の指示、あなたならどう伝えますか?
場面:来週の会議で使う提案資料を部下に依頼する。
- A:「来週の会議までに資料お願い」
- B:「来週の会議で使う提案資料を◯日までに仕上げて。形式はPowerPointで10枚程度。明日、構成だけ一緒に確認しよう」
👉 Aは“伝わらない指示”の典型。
Bのように 期限・形式・分量・確認の場 を明示すると、すれ違いが激減します。
✅ 改善のための3つの工夫
- チェックリスト化
- 「What・When・How」を1分で整理してから伝える。
- 復唱・要約をさせる
- 「ここまでで理解したことを言ってみて」と相手に言わせる。
- フォローアップを仕組みにする
- 途中確認の場を先に設定。
- AIチャットやタスク管理ツールに記録を残すのも有効。
心理学の視点
人は聞いた内容の約70%を“自己解釈”で理解すると言われています。
つまり「伝えた=伝わった」ではなく、「伝えた内容の3割はズレている」前提で接することが大切です。
明日からできるチェックリスト
- ☐ 指示に What(何を) を含めたか?
- ☐ When(いつまでに) を伝えたか?
- ☐ How(どうやって) の目安を示したか?
- ☐ 相手に復唱させたか?
- ☐ フォローアップの場を設定したか?
まとめ
- 指示が伝わらない原因は「情報不足・理解レベルの不一致・フォローアップ不足」。
- 改善のコツは「チェックリスト化・復唱・仕組み化」。
- 「伝えたつもり」をなくすだけで、職場のすれ違いは大幅に減ります。
次回予告
伝わるコミュニケーション実践講座|第3回は「立場別の叱り方と指示法」。若手・ベテラン・経営層、それぞれに響く伝え方を紹介します。
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