
「ひとりでしにたい」を観て考える、老後と“自分らしい最期”の迎え方
最近、NHKで放送されているドラマ『ひとりでしにたい』を観ました。
重たいタイトルに思わず身構えましたが、気になってしまい、つい最後まで見てしまった。
そこには、「誰かと生きること」ではなく、「どう生きて、どう最期を迎えるか」に焦点をあてた世界がありました。
ドラマ要約(NHK公式ページはこちら)
主人公は 山口鳴海(綾瀬はるか)、35歳の独身・子なしで、美術館の学芸員として東京で一人暮らしを満喫しています。
ある日、憧れていたキャリアウーマンの伯母が自宅で孤独死し、ゴミ屋敷と化した部屋で発見されたことを契機に、鳴海は「終活」を真剣に考え始めます。
婚活に挑戦するも年齢の壁にぶつかり敗北。すると、同僚の若手エリート**那須田優弥(佐野勇斗)**から「結婚して安心という発想は昭和的」「婚活より終活では?」と強烈な意見を浴びせられます。これを機に、鳴海は自己の人生設計を見直し、「よりよく生き、よりよく死ぬ」方法を探し始める物語です。
「誰かといる安心」より、「自分で決める覚悟」
このドラマを観て、改めて感じたのは、
「誰と暮らすか」よりも「どんな人生を歩み、どんな最期を迎えるか」という問いの重さでした。
ひとり暮らしでも、豊かな人間関係の中で人生を全うできる人もいる。
一方で、家族がいても、最期は一人きりで病院のベッドの上というケースも珍しくありません。
「誰かがそばにいれば安心」と思いがちですが、
それよりも大切なのは、自分で最期の選択肢を持っているかどうかだと感じました。
FPとして見た「おひとりさまの老後のリアル」
ファイナンシャルプランナーとして多くのご相談を受ける中で、
「家族がいないから不安です」「子どもに迷惑をかけたくない」という声は本当に多いです。
特に女性の場合、介護や相続にまつわる家族の負担を見てきた経験から、
「自分の老後はどうなるのだろう」と不安になる方も少なくありません。
でも実は、おひとりさまでもできる備えはたくさんあります。
- 財産管理・医療・死後の手続きまで任せられる【任意後見契約・死後事務委任契約】
- 終末期の医療について自分の意思を記録する【事前指示書・リビングウィル】
- 葬儀や納骨に関する希望を伝える【エンディングノート】
- 自宅の売却や住み替えの計画を早めに立てておくことも重要です
「最期を自分で決めたい」という想いは、法律や制度の力を借りることで、ある程度かたちにすることができます。
実家の処分、相続、そして「自分の人生の終い方」
ドラマの中で印象的だったのは、主人公・鳴海が伯母の孤独死を知った場面。誰にも看取られず亡くなり、家の中はゴミ屋敷状態。発見が遅れたことで、近隣への迷惑や処分費用の問題も重くのしかかります。
「もし自分があのような最期を迎えたら?」と、思わず背筋が寒くなりました。
この出来事は、単なるフィクションではなく、現実にも起こりうることです。突然やってくる“その日”に向けて、誰にも迷惑をかけずに生き終える準備を始める必要があると、強く感じさせられました。
このブログでも何度か取り上げてきた「実家の処分」や「親の介護」といったテーマは、
まさにこのドラマで描かれていた「人生の終盤」に深く関わっています。
親の最期を見送ったとき、
その家をどうするか、手続きや費用はどうするか――という現実的な課題が必ず出てきます。
そしてそれは、自分自身の最期にも直結する話です。
誰かが自分の家を片付ける日が、いつか来る。
だからこそ、今のうちから準備しておくことが、自分と周囲のためになるのです。
「死にたい」ではなく、「自分で終えたい」という願い
このドラマのタイトル『ひとりでしにたい』は、
決して「孤独に死にたい」「希望をなくしている」わけではないと感じました。
むしろその裏には、
「自分の生き方に責任を持ちたい」
「自分で終わりを選びたい」
という強い意志が込められているのではないでしょうか。
誰かに委ねるのではなく、自分の意志で人生を終えるということ。
それは、悲しいことではなく、「自分らしい生き方」の延長線上にあるのかもしれません。
小さな備えからはじめる終活の第一歩
ドラマの中では、鳴海が終活の一環として「家計の見直し」を始める場面も描かれていました。固定費を洗い出し、無理のない生活設計を立て直すことも、自分の人生を整える一歩です。無駄な支出に気づくことで、精神的なゆとりも生まれます。
これも、立派な“終活”のひとつ。
このドラマをきっかけに、「自分の終い方」について少しだけ考えてみませんか?
- 親の介護や実家の問題に向き合うこと
- エンディングノートを1ページだけでも書いてみること
- 家族と、「自分が倒れたらどうしてほしいか」を話してみること
どれも簡単なことではありませんが、
今日からできる「小さな備え」から、未来の安心が生まれるはずです。
ドラマを観た私の気づき
このドラマを観ながら、私は何度も立ち止まりました。 そして、自分の人生に問いかける時間を過ごしました。 『ひとりでしにたい』という言葉は、孤独の宣言ではないと思います。
それは、自分らしく最期まで生ききりたいという、切なる願いなのだと感じました。
さらに、それは何も特別な人の話ではありません。 私たち誰もが直面する、ごく現実的なテーマです。 人と比べるのではなく、自分の人生に責任を持ちたい。 そして、納得のいく終わり方を準備することが大切なのだと気づかされました。
実際、それは今をよりよく生きることにもつながるのだと、私は静かに思いました。
見終わったあと、ふと部屋の静けさが気になりました。
「このまま誰にも看取られずに人生が終わったら…?」と、胸に不安がよぎります。
しかし同時に、誰かの期待や常識に流されるのではなく、 「自分で選ぶ人生の終い方」もあっていいのではないか、とも感じました。 それは、ほんの少しですが、勇気をもらえる気づきでもありました。
有限会社オールバーグでは、実家の処分や相続、老後資金など、人生の終盤に関わるお悩みにも寄り添っています。
不安をひとりで抱えず、ぜひ一緒に考えていきましょう。
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