
はじめに|「老後資金2000万円問題」はあなたの話?
老後資金2000万円──そう聞いて、肩の力が抜けるような気持ちになったことはありませんか?
「そんなの、無理だったよ」
シングルマザーとして子どもを育て、教育費に追われながら、日々の生活に精一杯向き合ってきた。
けれど、子どもが独立し、少し時間にゆとりができた今、ふと感じることがあります。
「このまま老後に突入してしまうのかな…」
この記事では、「老後資金なんて貯まっていない」という方に向けて、今からでもできる現実的な備え方を、やさしく、わかりやすくお伝えします。
1. 老後資金2000万円問題は「一部の人」の話にすぎない
まず理解しておきたいのは、老後資金2000万円問題とは、金融庁が公表したある報告書に基づいたものだという点です。
想定されていたモデルケース
- 夫婦2人暮らし
- 持ち家あり
- 公的年金だけでは毎月約5万円不足
これはあくまで一例にすぎず、すべての人に当てはまるわけではありません。
シングルマザーの現実
- 教育費の負担が大きく、貯金どころではなかった
- パートや非正規で収入が不安定だった
- 忙しさに追われ、自分の将来まで考えられなかった
──それでも、懸命に日々を生きてきたあなたは、すでに十分がんばってきたのです。
今からでも遅くありません。今の自分に合った老後の備えを始めましょう。
実際の生活費はいくら?
総務省「家計調査報告(家計収支編)2023年」によると、
60歳以上・単身無職世帯の実支出平均:月約15.9万円(住居費込み)
主な内訳:
- 食費:約38,000円
- 住居費:約13,000円
- 光熱・水道:約12,000円
- 保健医療:約8,000円
- 交通・通信:約14,000円
- 教養娯楽:約17,000円
- その他消費支出:約55,000円
「老後資金2000万円を準備できなかった=老後が破綻する」ということではありません。
大切なのは、自分の暮らしに即した対策を講じることです。
2. 今から始める!私らしい老後準備
ステップ1:できなかった自分を責めない
これまで、子どもを育てることが最優先だった──それでいいのです。
今からできることに目を向け、小さくても一歩を踏み出しましょう。
ステップ2:暮らし全体を見直す
老後資金の準備では、「貯める」だけでなく、「使い方」や「稼ぎ方」を見直すことも大切です。
支出を減らす工夫
- 家賃、通信費、保険料など固定費の見直し
- 光熱費・食費の無理のない削減
収入を確保する工夫
- 週2〜3日の短時間勤務
- 得意を活かした在宅ワークや副業
- 高齢者向け求人サイトやシルバー人材センターの活用
- 公的な職業訓練・資格取得制度の利用
制度を活用する
- 付加年金制度:毎月+400円で将来+200円/月の増額
- 年金繰下げ受給:70歳まで繰り下げると最大42%増額
- 年金生活者支援給付金:低所得者向けに月額支給
- 高額療養費制度:医療費に上限あり
- 介護保険制度:要介護認定でサービス利用可能
- 生活保護制度:最後のセーフティネット
▶ まずはお住まいの自治体の福祉課に相談してみましょう。
ステップ3:お金以外の“備え”も忘れずに
老後の安心は、「お金」だけでは築けません。
- 地域コミュニティとのつながり(自治会・交流サロンなど)
- 同じ境遇の人とのネットワーク作り
- 気軽に相談できる相手(FPや支援団体など)
「子育てが終わって婚活している」という話もよく耳にします。
「誰かと一緒に老後を迎えたい」という気持ちも、前向きな“備え”のひとつです。

3. 80歳まで働くという選択肢
年齢を重ねても、自分らしく社会と関わりながら生きていく──そんな希望を持つ人にとって、「働き続けること」は明るい未来への扉です。
働くことには、収入の確保だけでなく、社会とのつながりや自己肯定感の維持など、多くのメリットがあります。感謝される体験や日々のリズムが、心身の健康維持にもつながります。
実際に、高齢者を積極的に雇用している企業も増えています。
たとえば、コンビニ業界(セブン-イレブン、ローソンなど)では、清掃・商品陳列・接客など年齢に応じた業務で高齢者を採用しています。
イオンなどの大型スーパーでも、レジ補助やカート整理などで高齢者の活躍が見られます。
シルバー人材センターでは、官公庁の書類整理や地域清掃、子どもの見守りなどの仕事があり、最近ではオンラインでできる在宅業務の募集も始まっています。
また、60代の友人は、長年続けた書道の腕前を活かして、地元のお酒のラベルや店舗の看板の筆文字を手がけています。「好きなことが人の役に立つ」と実感できることが、日々の充実感にもつながっているといいます。
さらに、かつてくもん教室を運営していた84歳の女性は、今では趣味の編み物を活かし、自宅で小さな編み物教室を開いています。「誰かに教える時間が生きがいになっている」と語ってくれました。
こうした実例は、「年齢を重ねても、自分らしく働く」ことが、特別な人だけの話ではないと教えてくれます。
健康を守ることが第一歩
- 年1回の健康診断と早期治療
- ウォーキングやストレッチなど日常的な運動習慣
- 栄養バランスの取れた食事と十分な睡眠
- 趣味や交流を通じたストレス軽減
- 介護サービスの活用で家庭内負担を軽減
働き方を柔軟に再設計する
- 体力に応じた仕事への転換(事務・在宅・軽作業など)
- デジタルスキルの習得(PC・Zoom・SNSなど)
- 資格取得(介護職員初任者研修・Webライター・オンライン秘書など)
- 経験を活かした相談・アドバイザー業務
- 公的支援機関(ハローワーク・シルバー人材センター)の活用
多様な働き方で収入を確保
- 週2〜3日の勤務や在宅ワークなど、ペースに合った就労
- 業務委託・フリーランスなど、柔軟な働き方の導入
- NPOや地域活動など、やりがいのある有償ボランティア
経済的な備えも忘れずに
- 年金の繰下げ受給(最大42%増)を検討
- iDeCoやNISAで非課税の資産形成を継続
- 収入源の複数化でリスク分散
- 「なぜ働きたいか」を明確にし、モチベーションを保つ
情報収集と相談先の活用
- ハローワークの高年齢者窓口・就労支援セミナー
- シルバー人材センター・地域包括支援センター
- 社会福祉協議会やファイナンシャルプランナー
- オンラインの同世代コミュニティ
80歳まで働くことは決して無理なことではありません。「今できること」から少しずつ積み重ねていきましょう。
まとめ|老後資金2000万円がなくても、未来は変えられる
これまで、本当にがんばってきたあなたへ──。
老後に向けての備えが足りないと感じても、心配しなくて大丈夫。
大切なのは、「今ここから自分のために何ができるか」を見つけ、少しずつ実行していくことです。
最初の一歩を踏み出すために:
- 家計の見直しから始めるなら、FPへの無料相談(日本FP協会)もおすすめ
- 制度活用について知りたいときは、自治体の福祉課や就労支援窓口へ
福岡市相談窓口 - 不安を誰かに話すだけでも、心が軽くなることがあります
あなたのこれからを、心から応援しています。
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